☆ 思いやり ☆ 優しさ ☆ 感謝 ☆ ============

「志通信」メールマガジン 2010.2 VOL.106

========================= Good Communication♪

■日本酒


昨年の秋頃から、
結構はまっているのが日本酒。

お気に入りの「山人」さんで教えてもらった
広島県呉市の「宝剣」や
http://www2u.biglobe.ne.jp/~houken/

お友達の修平ちゃんのおじさんが造っている
山口県岩国市の「金冠黒松」など、
http://kinkan-kuromatsu.jp/

常温やぬる癇で楽しむ
地元純米系のお酒がたまらないんです〜♪


■竹鶴酒造さん


「安芸の小京都」と言われる
広島県の竹原市には、国が選定した
重要伝統的建造物群保存地区に
古い街並みが大切に残されているのですが、
その中にあるのが「竹鶴酒造」さん。

観光がてら、
ぶらーりと立ち寄ってみたのですが、
仕込みで忙しい時期であるにもかかわらず、
竹鶴社長から杜氏の石川達也さんを
ご紹介いただき、いろいろと
お話を伺うことができました。


■石川達也さん


野球の松井秀喜選手に似ている石川さんは、
背も高くて一見ちょっと強面。

仕事には厳しそうですが、
私たちにはとっても優しくて、
親切丁寧に蔵をご案内いただきました。


石川さんは私よりも一つ年上で、
早稲田大学に進学した際、
何もない狭いアパートに
なぜか冷蔵庫だけは2台あり、
日本酒を買い込んでは、
毎晩ちゃぶ台の上に、
お酒と冷やっこが乗っていたとのこと。

そんな学生時代に埼玉県蓮田市の
「神亀酒造」さんのお酒を口にして、

『この一本さえあればいい』

と思えるほど一目惚れし、
そこで在学中から4年間お酒造りを学び、
その後郷里の広島にUターン就職。


平成6年に竹鶴酒造の蔵に入り、
平成8年から杜氏を任されている
とのことでした。


■こだわり


石川さんが最初に言われたのが、

「うちで作っているお酒は、
ゴハンのようなお酒なんです…」

という説明。


最初意味がよく分からなかったのですが、

「料理の邪魔をしない」

といった消極的なポジションではなく、
どんなおかずにも合う白飯のような
お酒造りをめざしているそうで、
原料となるお米はほとんどが広島県産、
仕込み水も蔵の井戸水とまさに地産地消。


酵母も敢えて昔ながらのものを
使用しているそうですし、
蔵の一部には、昔ながらの
大きな木桶が鎮座していました。


製法も、伝統を大切にして

「生もと(きもと)」か、
「速醸(そくじょう)」のみで、

山卸しの工程を省く
「山廃」はやらないとのこと


※生もと(きもと)

酒母(しゅぼ)を造る際に、
蒸米・麹・水を半切りという桶に入れ、
米を櫂棒で何時間もすりつぶす
「山卸し」という大変な作業を行い、
自然の力を利用して、
天然の乳酸菌を増殖させる
昔ながらの手法。


石川さん曰く

「昔のお酒は必需品だったのに、
今のお酒は嗜好品になりつつあります。
それと、日本酒離れが進む中で、
賞を取ることや美味さのみを追求する
蔵が多いのですが、
うちは昔ながらの製法にこだわって、
ごはんのように、
どんな料理も幅広く受け止め、
お互いに高め合えるような
お酒造りをめざしてます」

とのこと。


実際、量的にも年間400石台という
背伸びしない酒造りをされているのですが、
これって、業界の中での
「独自性=オンリーワン」であり、
フォーカス戦略なんですね!


■さずかりもの


「今年はどんなお酒ができるのですか?」

と聞かれた時に、石川さんは

「分かりません」

と答えられるそうです。


もちろん、いい加減に造っているのではなく、
日本酒は「授かり物」なので、
狙っては造れないという意味なのです。


また、蔵人の育成に関して、
酒を造る技術を伝えるのは二の次で、
まず大切なのは人間性であり、

「人間性が酒を造る」

と言われていました。

確かに、蔵の中ですれ違う蔵人の皆さんが、
気持ちの良い挨拶と受け応えをされていたのが、
その証明ですね。


一番印象的だったのは、

「自分以外の物は、
酒も人もすべて理不尽なんです。
蔵人には、その理不尽なものを
どう素直に受け入れて、
いかにやりくりするかを求めています。
だから敢えて理不尽に接する事も
あるんです。」

という言葉。


今は一年の中で一番忙しい
仕込み時期とのことで、
5〜6名のメンバーが
蔵に泊まり込んで共同生活をしながら、

『理不尽のやりくり』

に取り組まれているそうです。


石川さんは、

「蔵人は杜氏をめざしているので、
いつかは私も杜氏の座を
譲ることになりますが、
例え一時的に蔵の力が落ちたとしても、
人を育てる方を優先して考えています。
この狭間の時期に、いかに杜氏や
上の人間が全体をフォローし、
品質だけは落とさないように
仕事をするかが大切なんです。
この時にこそ、蔵の土台が
しっかりしているのか
そうでないのかが分かるんです。」

とも言われていました。


「さずかりもの」や
「理不尽のやりくり」というのは、
人生や企業経営そのものですね。


■編集後記


坂本光司先生の新刊

「日本でいちばん大切にしたい会社2」

が発刊されました。


今回、8つの会社が紹介されていますが、
最後に登場されているのが
「沖縄教育出版」さん♪

(イェ〜イ!)


一つ前の7社目には、
ネッツトヨタ南国さんも紹介されていて、
このような素晴らしい会社に
スポットが当たっていくのは
嬉しいことですね〜(^_^) 


そう言えば、
感コミ「沖縄教育出版1」に
ネッツ南国の横田会長が
さりげなーく登場されていたのに
気付かれました?



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