☆ 思いやり ☆ 優しさ ☆ 感謝 ☆ ============

「志通信」メールマガジン 2010.12 VOL.116

========================= Good Communication♪

■阿部家へ


今月、一年半ぶりに福島へ。


大好きな福島で、

盟友の半田さんから、

ご紹介いただいたのが、

ぼんさいや「あべ」さん。


※三代目の大樹(だいき)さんが

作成されたHPです ↓

http://bornsairenaissance.web.fc2.com/



当日、強風で新幹線が遅れて

バタバタしてしまい、

夕方伺う予定が、

19時頃になってしまいました。


にもかかわらず、

二代目の健一さん+奥さん、

三代目の大樹さん+奥さん+栞ちゃん(生後3ヶ月)

そして、大樹さんのお姉さんという

ご家族全員で出迎えていただきました。


すっかり暗くなっていたので、

残念ながら、庭の盆栽を

見ることはできなかったのですが、

和室に飾ってあった盆栽と

初代の倉吉さんが描かれた

五葉松の絵をご紹介いただき...



「お茶でも...」

と声を掛けていただいて、

健一さんから、先代や

盆栽の話を伺っていたのですが、

「よかったら、一杯いかがですか?」

とビール&焼酎が...(^^)


さらに

「お口に合えば...」

と出てくるのは、

奥さんお手製の料理の数々。


それも野菜中心で、

美味しいのなんの!


口に合わない訳が

ありません...(*^_^*)



■阿部倉吉さん


事前の半田さん情報によれば、

初代の阿部倉吉さんは、

福島県の吾妻山に自生する

五葉松の盆栽の達人で、

皇居の盆栽の手入れを担当されるなど、

この世界では、超有名人。


と言うのは、業界内では

山から木を抜いてきて

盆栽に仕立てることも

少なくないそうですが、

それでは、自然破壊になってしまい

山に失礼だということで、

倉吉さんは、山で種を集め

それを畑に蒔くことから始め、

その木がまるで吾妻山の自然の中で

育ったように見せて行く技術を

独学で積み重ねてこられたのです。


種から育てると、

売り物になるまでに掛かる年月は

少なくとも十年単位。


当面の収入はゼロな訳ですから、

周囲の人からは、

「頭がおかしくなってしまったのでは...」

と言われたこともあったとのこと。


その後、周囲の農村部が、農業で

生計を立てることが難しくなって、

出稼ぎに出る人が増えたり、

若者が都会へ就職せざるを

えなくなってきた時に、

倉吉さんは、それまで自分が

培ってきた盆栽作りのノウハウを

村の人達に無償で伝えていきます。


そして、このエリアは、

日本有数の盆栽職人を有する村として

再興していくのです。


さらにすごいのは、村の人たちが、

蔵が立つほど裕福になっても、

倉吉さん自身は、自分の盆栽は

この環境で育てるのが一番と言って、

なかなか売らなかったこと。


なので、三代目の大樹さんが、

小学校低学年の時...

つまり、20数年前まで、

藁葺きのあばら家に住んでいたそうです。


実際、大樹さんに聞いてみると、


「前の家は、冬に雪が降ると、

家の中に雪が積もっていました。

雨が降ると、もちろん雨漏りがして、

キノコが生えていました。

もちろん、ポットン便所ですし、

お風呂は薪で焚いていましたし、

壁は朽ちてしまって

穴だらけだったので、

友達が家に遊びに来る時は、

恥ずかしくてしょうがありませんでした。」


とのこと。


自分のことは後回し。

利他の精神で村の人たちを

救った倉吉さんの行動は、

二宮尊徳翁かと思うほど...


倉吉さんが、

村の英雄だったことの証明として、

阿部家の近くには、村の人たちが

感謝の気持ちを込めて建立した

立派な御影石の石碑があるんですよ。

(福島県知事さんのお名前で

感謝の意が表されています)



■阿部健一さん


この日、健一さんと、

お酒を酌み交わしながら、

いろいろと聞かせていただいたのは、

ほとんどが倉吉さんのお話でした。


健一さんは、昔は、

偉大な父親である倉吉さんに

反抗していた時期があったそうで、

学校を卒業すると、

「家を継いで欲しい」という

倉吉さんの意向を無視して

福島を離れて就職されたそうです。


倉吉さんは、その就職先の社長に

毎月手紙を書いて、

「息子を福島に戻して欲しい」

と懇願されていたそうで、

根負けした健一さんは、

一年余りで福島へ。


それは、厳しい父親の指導を

覚悟の上での帰郷だったそうです。



「盆栽作りは、

口でいいことを言うだけでなく、

実行しなければならない。」


「講演で話をしたことは、

必ず実践して

いかなければならない。」


(んー、耳が痛いです...)



こんな口癖の倉吉さんは、

盆栽を心から愛し、

丁寧な仕事を

されていたそうです。



また、倉吉さんは、

ご自分のノウハウを

本にまとめて出版されており、

それが今では世界で翻訳されています。


なので、阿部家には、

イタリアをはじめとするヨーロッパから、

毎年たくさんの方が訪れるそうですし、

健一さんは、ここ数年ベルギーへ

技術指導に行かれています。



この本の一部を拝見したのですが


・性質や個性を活かす。

(良いところを見つけ、特長を殺さない)

・環境に合わせて育てる。

・躾が大事。

・「頃」(=タイミング)を大切にする。

・過ぎるは禁物。

(可愛がりすぎてはいけない)

・自己治癒力を信じる。

・気長に育てる。

(何年も先の成長をイメージして、
愛情を持って接する)


などなど、

まさに人育てと同様のことが

書いてありました。



このように、

家の中で語り継がれる初代のお話。


その初代の想いを汚すことなく、

益々高めていって、

次代にバトンタッチして行きたいと

言われる健一さん。


そして、その話を

傍でじっと聴いておられる

大樹さんの姿がとても印象的でした。



■阿部大樹さん


この翌朝、大樹さんは、

私たちをホテルまで迎えに来てくださって、

前日暗くて鑑賞できなかった盆栽を

見せてくださいました。


種から植えている大切な畑にも

案内していただいて、

数年、数十年の木の成長を

丁寧に教えてくださいました。


そこに、倉吉さんや健一さんの

やって来られたことの証しとして

存在する盆栽の数々。


ココロから、痺れました。


大樹さんのこれから...

そして阿部家の将来が、

とっても楽しみです♪



■空間有美


倉吉さんは、常に「空間有美」

という言葉を使っておられたそうです。


その字の通り、

「空間に美あり」

という意味なのですが、


私は「人間有美」


=「人間に美あり」

=「人の間に美あり」」


これをめざしていきます。


年の終わりに、

こんなステキなご家族と

お会いできて、感謝です♪



■ハッピーキャンペーン♪


感コミ第7弾「植松電機1」は、

最幸のスタートを

切ることができています。

皆さんのご厚情に感謝!


弊社からのお返しは、

『4冊買うと1冊が無料になる』

ハッピーキャンペーン♪

http://www.kokorozashi.co.jp/kancomi/4cam.html


子どもさんと一緒に

「感コミなクリスマス」

はいかがですか?



■編集後記


阿部倉吉さんには、こだわりがあって、

ほんさい(本妻)と

ぼんさい(盆栽)を可愛がらない人には

盆栽の針金掛けや整姿を

しなかったそうです。


私は、ほんさい(本妻)と

ぼんさい(凡才=自分)を

可愛がりたいなと...(^^)




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