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    「志通信」メールマガジン                  1999年12月 VOL.20

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■師走

師走にしては暖かい日が続き、あと20日少々で新しい年を迎えるという実感はなかなか湧いてきません。
「師走」とは、師が走り回らなければならないほど慌しい月という意味だそうですが、皆さんそれぞれにお忙しくされていることと存じます。
この冬はインフルエンザが流行するとの予測もございます。くれぐれもご自愛いただきますようお祈り申し上げます。

さて昨年の志通信12月号では、角田識之先生の「自分の明日は意識のノミで刻まれる」という文章を紹介させていただきましたが、今号では今年の締めくくりと来年への願いを込めて「大樹深根・大願成就」を紹介させていただきます。


■大樹深根

世界的な文化遺産である法隆寺・薬師寺を見事に再建された薬師寺宮大工棟梁の西岡常一様は次のように「根」の大切さを説いておられます。
「50メートルの木の高さやったら、50メートル下まで根が入り込んでいるといわれています。枝が幹から10メートル横に伸びたら根も横に10メートル根を張っていると言われます。」 (小学館発行「木に学べ」より)
更に、2000年間建物を維持しようとすれば2000年の樹齢材が必要ということで、薬師寺再建の折には台湾の山岳に育った樹齢2000年の桧をわざわざ切り出して使用したことは有名な逸話です。
根を深く張った木はいかなる強風にもビクともしません。
また大きな苦難にあっても根枯れさえしていなければ再びその木は甦るものです。


■大願成就

また「棒ほど願って針ほど叶うのが人生」という諺がございます。
同じ願うなら大きな願いを持つことが大切だという意味に解せますが、国家社会の健全な発展に尽くしたい、地球と人類のより良き未来のための布石となりたい、その為にこの本分と本業に徹したいという想いを持つ。このように我欲から離れた大欲の人に、結局は勝利の女神が微笑みを向けるようです。
この「無欲の大欲」という目先に囚われない事業姿勢が、自然に自らの大願をも成就させることでしょう。
御社が、経営の哲学と理念という事業経営の根を益々深く張られ、縁ある方々と共に使命感あふれる大樹を成し、天下国家と未来社会の一隅照という大願成就に向けて限りなき前進をなされますことを、心よりご祈念申し上げます。 (角田識之 拝)


■根

「大樹深根」とは、天地自然の理よりの学びです。
植物と言えば、綺麗な花や青々と茂った葉や見事な枝ぶりに目を奪われがちですが、地中から水分や養分を吸い上げ、強風等に耐え支えるという重要な役割を担っているのは根であるということです。
では人にとって、また企業にとって根とは何でしょうか?
私は、人にとっての根は「志」であり、企業にとっての根は「理念」であると考えております。
見た目の華やかさだけではなく、普段は目につかない志や理念が大切なのです。
また「大願成就」とは、志を高く掲げ大きな理念を持って経営に取り組むことが大切であることを示しています。


■考事縁

考事縁とは、「物事(の本質)を考えるご縁(きっかけ)作り」の意

こん【根】
 @草木のね。ねもと。「球―」「大―」
 A物事のもと。よりどころ。 「―元」「―絶」「語―」
 B気力のもと。物事に堪え得る気力。 「―気」「精―」
 C〔仏〕ある働きを生じさせる能力。
   例えば、感覚作用を生じさせる感覚器官(眼根など)。
   また、さとりに向かう衆生の能力 (機根・根性)。
ね‐もと【根本・根元】
 @根の部分。根のあたり。「柱が―から折れる」
 A基本となるところ。こんぽん。
だい‐がん(たい‐がん)【大願】】
 @大きな願望。大きな祈願。
 A仏が衆生を救おうとするねがい。 「薬師の十二―」
じょう‐じゅ【成就】
できあがること。なしとげること。成功。達成。
(広辞苑より抜粋)


■編集後記

「1999年」、この一年は皆様にとってどのような一年でしたでしょうか。
私自身この一年を振り返りますと、様々な出来事が思い出されます。
まずは私と家族と社員さんが心身健康で無事に年末を迎えることができたことに、そして自分と社員と会社が少し成長することができたことに感謝したいと思います。
そして数多く存在する反省すべき点については、来年の課題として明確に意識し取り組んでまいりたいと存じます。
皆様が良き年末年始を迎えられますことを心より祈願いたしております。

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