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    「志通信」メールマガジン       2005.7 VOL.51

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■北風と太陽

子供の頃に読んだ「北風と太陽」のお話。
これは部下の指導育成にも通じるところがありますよね。

物語の中では、優しい太陽が正しくて、
厳しい北風が間違っているとされていますが、
部下指導において北風はさらに2つのタイプに分類することができます。

その一つは、心から部下の成長を願って厳しく指導するタイプです。
これは正しい北風タイプと言えます。
指導者としては、太陽タイプと正しい北風タイプを
状況に応じて使い分けることができればベストではないでしょうか。

もう一つが、自分の保身や問題の回避、もしくは自分自身が手を抜くために、
身勝手な厳しさで部下を振り回すタイプで、
これは間違った北風タイプと言えます。

この間違った北風タイプは、結構頭の回転が速く、
自己を正当化することが上手です。
「会社のために」とか、「数字を上げなければならない」といった大義名分
を掲げ、自分自身の課題に対する自覚がない点がやっかいです。

ただ、最終的には口だけでなく実際に行動しているかどうかで評価できます。
人に小言を言ってばかりで、自分は何もしないのでは、部下は付いてきません。
時折、自分自身の行動を振り返らなければなりませんね。

私ですか? 私は初めて部下を持った頃は正直言って遠慮していました。
「自主性に任せる」と言いながら、放任していましたね。
(間違った太陽タイプです)

で、これではいかんということで、逆に厳しく指導するようになりました。
「何でこんなことができないんだー」とか、「少しは頭を使えよ!」、
更には「バカヤロー」等、感情をぶちまけて怒鳴っていた時期もあります。

え? 今ですか? もちろん…!?


■ただいるだけで

あなたがそこに ただいるだけで
その場があかるくなる

あなたがそこに ただいるだけで
みんなのこころがやすらぐ

そんなあなたに わたしもなりたい

これは、私の机に飾ってある相田みつをさんの詩です。
こんな素敵な人物になりたいですよね。
(「柄にもない」という声が聞こえてきそうですが…)

先日、ある少人数の勉強会に講師としてお見えになった
株式会社アントレプレナーセンターの福島正伸先生は、
このイメージにぴったりの方でした。
( http://www.entre.co.jp/ )

「夢しか実現しない」が口癖で、ポリシーは「あきらめることはしない」、
「どんな時も前向きに」、「すべて自分から始める」の3つ。
と言うと、一緒にいると疲れてしまいそうなイメージがあるかもしれませんが、
まったく逆です。

そこにいる全員を温かく包み込むような雰囲気の方で、
「うまくいかないのは、他にもっといい方法があるからなんですよー。」とか、
「私は、大変なことが起きるとワクワクするんです。
 だって自分が活躍するチャンスじゃないですか。
 より難しい問題を解決することのできる人間に成長できるんですよー。」
といった話をされるのですが、話を聞いている内に
「そうだよなー」、「もっともっと前向きにやらなきゃなー」
とどんどん元気になってモチベーションが上がっていくのです。

「今日もですね、外出先からうちの会社に電話を掛けたんです。
 電話の向こうからうちのスタッフの声が聞こえてくると、
 今日も元気に電話に出てくれているなー、
 だから自分は外に出て安心して仕事ができるんだなあと感謝するんです。
 時折、スタッフと一緒に食事をしていて、普段がんばってくれていることを
 実感できるとついつい涙してしまうこともあるんですよ。」
といった話も聞かせていただきました。

ちょっとこの人、頭がおかしいんじゃないかとか(福島先生すみません)、
作り話じゃないかと思われるかもしれませんが、
ホントにこういう素晴らしい生き方をされているのです。

勉強会主催者の方の感想は、「この方は生き仏ですね」とのこと。
福島先生にぴったりの表現です。

福島先生のブログ
「http://blog.goo.ne.jp/mentor1100/」
と、メルマで発行されているメルマガ【起業家精神・人生を変えた言葉】も
お勧めです。
「http://www.melma.com/mag/89/m00018489/」


■どう導く?

福島先生が独立されて数年後のお話だったと思いますが、
あのマイケルデル氏なども参加した世界中の若手アントレプレナーが
集まる会合に日本代表として出席され、
後日そこで知り合った著名な若手経営者にアポが取れたので、
アメリカまで会いに行かれたそうです。

その時、相手から開口一番「君は日本経済をどう導くつもりなのか?」
と聞かれたそうです。

日本経済では、ちょっと規模が大き過ぎるかもしれませんが、
ご自身の地域社会やご自身の会社をあなたはどう導かれますか?


■編集後記

ヒロシマはもうすぐ戦後60回目の「8.6」を迎えます。
原爆は、「相対性理論」のアインシュタイン博士が参加した
「マンハッタン計画」によって開発されます。

ナチスドイツにおける核の軍事利用阻止が目的でしたので、
博士は完成した原爆を日本で使用しないようアメリカ大統領に
メッセージを送るのですが、結局大統領の元には届かず、
広島と長崎に投下されてしまいます。

ニュースでそれを知った博士は「Oh, weh!」(ああ、何ということか)」
と嘆いたとのことで、それからは「人類の一人として考える」ことを
メッセージとして平和活動に取り組まれます。

戦後、来日された時には、湯川秀樹博士の手を握り締め、
涙を流して謝罪されたそうです。

弊社で作成した被爆60年Tシャツに描いたメッセージは、
「nuke free」と「War is bad for people. Good for business.」

悲しいことに、未だに世界中で争いが絶えません。
ひとりの人間として、平和への明確な意思表示をしていきたいと思います。



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